
無花果
◎がん免疫系治療の源流「コーりーの毒」
しかし、細菌学はすでに飛躍的に進歩し、現代胃が獣はその枠組みをおおむね確立しようとしていました。コーりー医師は「丹毒野病原菌である溶血菌の感染が、患者のがんを消失させた」と考えました。そして、同じような腫瘍の消失例を報告した論文を集めます。
コーりー医師以前にも、がんの患者が発熱した後に、がんの縮小や自然治癒が見られたことを報告した医学者は少なくありませんでした。過去の報告例を検証したコーりー医師は、がんの治癒・縮小には猛烈な「発熱」が関係していることを推定しました。そして、ついに生きた溶血菌を意図的にがん患者に感染させる荒療治に踏み切ったのです。